塗装上に刻まれた髪の毛のような細く長い傷。洗車スポンジや拭上げクロスに取り込まれた汚れや砂塵により、塗装に微細な引きずり傷を入れることにより入る傷。
ヘアスクラッチが塗装面に折り重なるようランダムに刻まれた結果、太陽光や照明の光が反射し、光の外周に渦状のギラツキとして傷が確認できる状態。リング光彩が酷いものになると、塗装が曇ったように見え、美観を損ないます。
バフ目、バフ傷と呼ばれ、塗装面に対して、適切な磨き処理が行われていないために起こる機械磨き痕。その多くは、使用する研磨剤が塗装に合っていなかったり、磨き作業が適切に行われていない場合に見られるダメージ。コーティング施工後に綺麗に仕上がっているように見えても、時間経過とともにコンパウンドの油分が飛び、傷が浮き出て見えることもある。
ヘアスクラッチと似ているが、洗車後の拭上げ時に、汚れ、埃などの異物を噛み込んだクロスや、乾燥したクロスを使うことで入る擦り傷。 洗車時の水量不足や硬くなったタオル、拭上げ時の力の入れ過ぎにより、知らず知らずのうちに愛車のボディに傷を入れている事があります。
門型ブラシ洗車機のブラシが汚れていたり、古くなったブラシにより入る傷。ブラシ傷は塗装面に均一にはいるため
走行時の飛び石、跳ね上げ物が要因。その多くは塗装の表層が削り取られたれたような深い傷となり、塗装が剥離し鋼板が露出する重度のピッチングは、サビの原因になります。 塗膜表面の打痕から剥離まで中には、鋼板の凹み、損傷までに至る事もあります。
人及び、犬、猫による引掻き傷。ドアハンドル周辺の人の爪による引掻き傷のほか、猫が車上で爪を立てる事による塗装の削れ。瞬間的に塗装に強い衝撃が伝わるため、爪などの深い傷の修正は難しくなります。
悪意を持った輩による防ぎようの無い悪戯傷。軽度のものや傷の位置、塗装色によって目立ち難く補修出来る場合もあるが、多くの場合、塗装の下地まで達した鋭利で深い傷の為、修復には再塗装以外方法はありません。
紫外線、熱による塗膜の劣化。塗装を構成するポリマー分子が、外的要因により劣化分解することで、塗膜表面が曇る現象。 また、水による加水分解、洗剤、溶剤による脱脂が症状を加速させる事もあります。
塗装表面が粉をふいたような風化状態になり、指で触ると色落します。 そのまま放置されると修復不能となり、再塗装が必要になります。
屋外の、熱、紫外線による塗膜顔料の変質劣化が起きる事が要因。塗装の種類にもよりますが、多くは塗膜内部の顔料が色抜けした状態になり、研磨しても色は戻りにくく美観を損ないます。
塗膜の不良、下地まで達した傷により、洗車時、降雨時に塗膜内部にまで水分が浸透することにより、鋼板金属部とベース塗装との隙間でサビが発生し、車体の鋼板を腐食することで、塗装を押し上げ膨れあがる現象。サビの進行が重症化した場合、塗装剥離に繋がります。
海からの潮風だけではなく、融雪剤に含まれる塩化カルシウムなどの無機塩類が車輌に付着し、傷ついた鋼板素地から錆を発生させます。 塗装表面に塩分が滞留、浸透すると濃縮された塩分により、酷く塗装を傷める要因になります。
一度サビが発生を許すと連鎖的に広がってしまい、放置すると最終的にサビが鉄板を侵し、車体に穴があく事もあります。
屋外の紫外線、熱、振動、研磨のしすぎが要因。または、劣化した塗料内部に水分が侵入することによる要因。 初期段階である変色から症状が進むとクリア層が完全に剥がれ、時間の経過とともにじわじわと広範囲に及びます。
不純物を含んだ水滴が塗装上にに滞留したまま乾燥することが要因。
水分中の塩素、ミネラルなどの不純物が乾燥過程において濃縮され、外周にシリカ成分を含むうっすらとした凸状のスケールが塗装に固着します。 水滴の残留成分によってはリング状の凸固着が酷く、放置して風化するとリング状の凹痕に為ってしまう事も有ります。
洗剤成分の濯ぎが不足が主な要因。塗装面が撥水傾向に有ると、洗剤の残留成分が乾燥により濃縮され、塗装に染込んだ成分が塗面を損傷させていきます。ノーブラシ洗車機、高圧洗浄機での濯ぎの際に、洗浄成分をヒンジ内や細部へ押し込んだり、傷ついた塗装面に染込んだ成分が引き起こす事が多いです。塗装への攻撃性も高く、凹状クレーターに発展する恐れがあります。
強酸、強アルカリ成分による、塗装面の侵食が要因。主に、乾燥、放置過程で濃縮された成分により塗面に凹状侵食クレーターが出来てしまった状態。
イオンデポジットと間違えやすく、洗剤残滓クレーター痕に近い仲間です。
イオンデポジットや酸・アルカリクレーターと混同している表記が数多く見られますが、本来の意味は、ボディ上に滞留した水滴が乾燥する課程に於いて、水滴のレンズ効果により太陽光線がクリア層の下のベースコート上で合焦し、ベースコート顔料を焼く事で起きる現象です。クリア層の下に出来るダメージの為、研磨でも修正は不可能となり、補修するには再塗装しか解決策はありません。そのまま放置すると、水分の浸入、熱膨張、乾燥の繰り返しにより、塗装崩壊の元凶要因となります。
ゴムモール、ガラス枠の隙間に入り込んだ排気ガス、砂塵などの蓄積汚れが、降雨に含まれる汚れと共に、塗装面上に付着したカーボン、油分を取り込んだ雨水が塗装上に流れ出た痕跡。一度水垢が付着すると、同じ箇所に水が流れやすくなる為、降雨の度に汚れが積層となり固着します。水洗いだけでは完全に除去出来ず、薄っすらと残る筋跡により美観を損ないます。
鉄道車両、線路、建築現場、鉄工所などから飛び散る鉄粉をはじめとして、近年勢いを強める杉などの花粉、空気中の有害物質を吸着しながら中国から偏西風にのって日本に飛来する黄砂など、これらの微細な塵を総称して、粒子状飛来物と定義されています。塗装上に降り積もったあと、雨などに溶けこんで塗装に悪影響を与えたり、それ自体がサビをよんだり、美観を損ねるなど、塗装を劣化させる要因となります。
大小様々な大きさの鉄粉が存在し、車のブレーキにより、パッド、ローターが削れた研磨粉の粒子をはじめとして、鉄道車両の車輪及び線路、鉄工所、工事現場などが主な発生源となります。また、それらの鉄粉が道路上に飛散し、それらを走行中に巻き上げ、車のボディに付着します。 場合によっては発生した鉄粉は3〜4キロも飛散した後、塗装面に降り積もります。
粒子の大きい鉄粉を長期間放置すると、最悪の場合塗装に埋まりこんで一体化して除去不可能となり、塗装に錆を発生させることもあります。
主に、樹木、植物のオシベから出る粉状の胞子。成分に、カルシウム、マグネシウム、銅、リン、塩素、硫黄、鉄、シリコンのほかにも多くの微量栄養素を含み、塗装上に降り積もった後、降雨による水滴の乾燥過程で成分が濃縮され、塗装表面を浸食します。
春先に大量飛散する杉花粉だけではなく、イネ科、ブタクサなど数多く存在し、1年を通して何かしらの花粉が空気中を舞っているのが現状です。
ネバネバした液状のものから、胞子を含んだ粘性のある固形物まで多様。鳥フンよりも小さいので、発見が遅れることが多く小さいけれど、塗装に与えるダメージは比較的強い傾向が見られます。
粒子としては、比較的大きい部類に入るが、10メートル以上飛散し、樹脂成分によっては、塗装面に深刻なダメージを引き起こします。
特に松ヤニは汚れを取り込みながら樹脂硬化します。硬化すると塗装と一体化する為、トラップ粘土と磨きで除去しようにも、簡単には除去できません。
黄砂は主に中国の砂漠地帯から巻き上げられた砂塵が原因です。空気中の様々な粒子を吸着する性質の為、中国各地の工業地域を通過する過程で硫酸イオン、硝酸イオン、重金属である鉛などの有害物質を取り込みながら、偏西風にのって日本に飛来します。近年では花粉同様、1年を通して飛散しています。
成分に石英、雲母、緑泥石、カオリナイト、炭酸カルシウムなど、硬度のある粒子を含んでいるため、少量であっも塗装に拭き傷をつける原因になります。
イオンデポジットに見間違えやすいのですが、縁の中に黄砂の微粒子が残り、凹状クレーターとなり塗装を浸食するダメージとなります。
火山の噴火により、広範囲に火山灰が飛散、降灰により、火山ガラス、岩石・鉱物を含む非常に硬い粒子を持つ粉塵が塗装上に付着します。黄砂、花粉などと同様に、塗装が酸・アルカリクレーター化する恐れがあります。なお地域によって火山灰の性質が異なるので、対処方法も異なります。
工事現場やマンション外壁塗り直しの際に、風により広範囲に塗料の飛沫が飛散して、車のボディに付着します。
塗料の成分により、落としやすいものから落としにくいものまであります。
主に夏場の夜間、高速道路を比較的早いペースで走行することにより車両前部に受ける被害。虫の体液がクリア層に浸透後、ベース塗料にまで達し、塗装が浮き上がったり、塗装の深部に達するまで放置するとクラックが発生し、修正不可となるダメージとなります。
虫の体液と似ていますが、虫のそれよりも強力な塗装溶解力を持つのが鳥フンです。鳥の種類、季節、補食しているものの違いにより成分が異なり、 タンパク質、カルシウム、アンモニア、セルロースのほかにに成分が複雑に絡みあい、稀に極短時間で塗装に浸透し、クラックを発生させるケースも存在します。
砂や小石を含む場合もあり、ゴシゴシ擦り取るのと、拭き傷の原因になります。また、長期間放置することで、最悪の場合、取再塗装になるケースもあります。
カビが繁殖する事で起こる、部材の浸食。カビの菌糸が部材に入り込み繁殖することで起きる要因。 日本の高温多湿環境は、カビの繁殖に最適な環境となるため、内装、外装塗装関係なく、細かい所の洗浄をしていない車両に多く見らます。
落ち葉が塗装上で腐食分解が進むと、落ち葉の形をした曇りが残り、軽度の調整では除去できないこともあります。他にも、桜の花びら等が塗装上に落ちた後、茶色に変色する際に、淡色車であれば茶色の色素が塗装に転写され染みになり、美観を損ねます。
メッキの材質によりますが、 酸性雨や水滴のスケールにより、メッキモールの表面に化学反応が起こり、薄っすら白い斑点が固着する現象。見た目も悪く、主に欧州車のメッキモールに多く見られる現象です。
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